岡山OKAYAMA

畿内・四国・九州とつながる交通の要衝

中国地方の東端に位置する岡山県。畿内と九州をつなぐ山陽道の中央にあり、県の南は瀬戸内海を臨んで四国に面することから、陸路・海路ともに交通の要衝として古くから栄えてきました。さらに岡山三大河川と呼ばれる旭川・吉井川・高梁川の水運も発達。慶長2(1597)年に築かれた岡山城は、旭川の流れを約90度曲げることで天然の外堀としていました。
その旭川の洪水から城下を守るために施工されたのが、放水路の百間川です。映像に登場するのは百間川河口水門。流水量や潮の満ち引きに合わせて水門を開閉させることにより、百間川から児島湾へスムーズに排水できるようにコントロールしています。

人の往来と物流を大きく変えた瀬戸大橋

かつて本州と四国を行き来する手段は船しかありませんでしたが、今では3つのルートがある本州四国連絡橋によって結ばれています。なかでももっとも早く開通したのが、倉敷市と香川県坂出市を結ぶ瀬戸大橋。吊橋や斜張橋、トラス橋など6つの橋梁から成り立っており、上には瀬戸中央自動車道、下にはJR瀬戸大橋線が通る世界最大級の道路・鉄道併用橋です。1988年の完成以来、人々の往来はもちろん物流においても重要な役割を担っています。映像では海上を走っていくリアライズトレーラーを、遠景から捉えました。
また瀬戸内海の付近を通る県道397号線、通称岡山ブルーラインも撮影。約32kmの道中に山や海、田園の風景があらわれる眺めのいいドライブコースです。

世界中のジーンズ愛用者が注目する岡山デニム

岡山県は国産ジーンズ発祥の地。古くから繊維産業が盛んな倉敷市児島地区と井原市には、糸の染色から織布、裁断、縫製、洗い加工、仕上げまで、ジーンズ製造の各工程を担う企業が集まっており、連携しながら県内で一貫生産をしています。2つの地区でつくられたジーンズは岡山デニムと呼ばれ、そのクオリティの高さは折り紙つき。国内のみならず、海外のジーンズ愛用者からも高い評価を受けています。
撮影を行なったのは、児島に本社を構える株式会社ジャパンブルー。インディゴに染まった糸を旧型のシャトル織機でゆっくり織り上げていくことにより、丈夫な生地になります。切り分けられた部材の縫製はすべて手作業。15種類ものミシンを使い分ける職人が、一本ずつ丁寧に仕上げています。