江戸時代から発展し続ける日本の首都

世界有数の大都市である日本の首都・東京。都道府県のなかでは3番目に小さいにもかかわらず、人口はもっとも多い約1300万人が暮らしています。なかでも900万人以上が住む23区は政治、経済、文化の中心地。国会議事堂や最高裁判所といった国の中枢施設のほか、多くの人々で賑わう商業施設・文化施設も集中しています。
撮影では、隅田川を間に挟んだ台東区と墨田区の遠景をドローンで捉えました。高層ビルが立ち並ぶなか、ひときわ目を引くのがスカイツリー。634mという、世界一の高さを誇るタワーです。また、隅田川に多く架かる個性的な橋にもご注目を。4連のアーチ部分がイエローに塗られた蔵前橋を、リアラズトレーラーが渡っていきます。

臨海副都心を駆け抜けるリアライズトレーラー

東京湾の沿岸部には埋立地が広がっています。かつては貯木場や工場、飛行場などが集まっていましたが、臨海副都心に指定された90年代頃からは住宅地として発展。現在はタワーマンションが林立しています。
都心部と臨海部をつなぐ交通の要が、2階建て構造の吊り橋・レインボーブリッジ。全長約800mある東京港のシンボルで、上には首都高速、下には臨港道路、臨界新交通システム「ゆりかもめ」、そして歩道が通っています。また2022年12月には、臨海部と都心部の交通・物流ネットワークをさらに強化する全長14kmの都市計画道路・環状第2号線が全線開通。その一部として豊洲エリアと晴海エリアをつなぐ、豊洲大橋の姿も捉えました。

せっかちな江戸っ子に愛された江戸前寿司

世界で食される日本料理のなかでも、もっともよく知られているのが寿司。その起源は奈良時代から食べられていた発酵食品の熟鮓(なれずし)にまで遡りますが、現在の握り寿司の原型となったのは江戸時代の後期に23区付近で生まれた江戸前寿司といわれています。東京湾で水揚げされた魚をすぐに食べられる調理スタイルは、せっかちな江戸っ子にぴったりでした。当時は生魚の保存性を高めるため、酢や塩で締めたり、タレに漬け込んで焼いたりしていたそう。その特色は現在の江戸前寿司にも引き継がれています。
撮影したのは、およそ90年の歴史をもつぎんざ寿し幸。江戸前寿司の代表的なネタであるマグロを、熟練の職人がふんわりと握る様子にご注目ください。