青森県の「A」をデザインした橋がランドマーク

本州の最北端に位置し、三方を海に囲まれた青森県。奥羽山脈が県土を二分しているため、日本海側と太平洋側では同じ県内でも大きく気候が異なります。
西側に突き出した津軽半島と、東側の下北半島に抱かれているのが陸奥湾。その奥部には青森港が整備されており、港の東西を青森ベイブリッジが結んでいます。全長1994m、県庁所在地の青森市から津軽半島に向かう橋梁で、物流の円滑化を図るため建造されました。県のランドマークでもある白く美しい斜張橋を、リアライズトレーラーが渡っていきます。
また映像には、県道青森浪岡線・高田バイパスの高架橋「スカイブリッジ」も登場。青森市の市街地と青森空港をつなぐ、県の主要道路のひとつです。

臨海部に発展した北東北随一の産業都市・八戸

青森県では農林水産業が盛んですが、南東部に位置する八戸市では、臨海部を中心に商工業も発展。豊富な水産資源と地下資源を生かし、7つの工業団地を整備した、北東北を代表する産業地帯となっています。
その産業を支えているのが、八戸港。1987(昭和62)年からは、物流ターミナル基地として埋立地・ポートアイランドの整備が進められています。陸地とポートアイランドを結んでいるのは、1997(平成9)年に完成した全長265.5mの八戸シーガルブリッジ。ケーブルを支える主塔が傾斜した珍しいデザインの橋で、市の観光スポットにもなっています。海上の道を駆け抜けていく、リアライズトレーラーの姿を捉えました。

世界に誇る「黒いダイヤ」、大間マグロの一本釣り

下北半島の先端に位置する大間町は、クロマグロが水揚げされることで有名です。クロマグロのなかでも「大間マグロ」は、最高級のブランド魚。年始の初競りをはじめ、高値で取引されることから「黒いダイヤ」とも称されています。
大間での伝統的なマグロ漁法には一本釣りと延縄漁があり、今回は漁船・美吉丸で延縄漁の様子を撮影しました。一本の長い幹縄に釣り針をつけた枝縄を吊るし、それを海に流して魚を捕獲するという方法です。大きいものになると300kg以上にもなるので、引き上げはウインチで。船上で血抜きなどの作業をして鮮度を保ちつつ、港へ戻ります。津軽海峡の荒海で鍛えられた大間マグロは、赤身の旨味ととろけるような脂のバランスが絶妙。国内外の美食家たちに愛されています。